- 作者: 椎野秀聰
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/09/16
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
素人にだって作るのは簡単だ。
出来合いのパーツ買ってきて、
適当に組み立てるだけで、一応らしくなる。
自身に高度な木工技術がいる訳でもない。
あとは、ボディ材とピックアップにどれだけお金をかけるかくらいの差か。
でも、もちろん
そこにこだわりやら思想がないなら
それはただの工作に過ぎず、楽器であっても
プロの使用に耐えるものじゃない。
まあ、ギターに限らず、何にでも言える事だよな。
そんなギター作り、楽器作りに
歴史的に関わって、「サウンドデザイン」を貫いた人の回顧録
みたいな本。
Mad Catのテレは、昔は憧れだったもの。
楽器作りという点では、自分もかなり近くにいるのは事実で、
音の追求の仕方とか、本物を求める思い入れとか、
考えさせられたりもして、
少しだけだけど...。
そして、著者が今、楽器作りから離れた理由、
「仕事をしていても、真剣に音に向き合おうとすればする程、
腹の立つ事が増えていった。何より力をそがれたのは、周囲を
見渡したとき、心から音楽を求めている人が誰もいなくなっていた事だった。」
これは、身につまされるんだけど、
けど、そこでやめちゃぁ、ねぇ....。