純愛純文学

軽蔑 (角川文庫)

軽蔑 (角川文庫)

学生時代の乱読の中でも、中上健次っていう作家は、
いつでも特別の存在。
崇高な純文学、
どこまでも続く土地や血縁への執着、
まとわりつく文章、
一方で下世話な性の話、
読み進めるのにパワーが必要で、なかなかページが進まない。
それでも読後感の大きさはすごい。
枯木灘」は、日本文学にあまりに大きな存在。
 
で、今になって「軽蔑」、最近映画化されたらしく、
本屋に文庫が平積みされてたのを見て、もう一度読みたくなって
本棚の奥から引っ張りだしてきた。
 
あまりにも純粋な愛と欲望に終始貫かれた傑作。
強い文章。