待ってる

Sunny 2 チョロQ Sunny 付き特装限定版 (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)

子供の意識って、表面に現れない深いところで、とっても深くて、
大人には全く理解出来ないところで、深い。
ただ、子供は、それを理屈でわかってる訳でもないし、ましてや
言葉で表現したりすることは出来ないから、
いつだって大人達は、子供だから、って軽く見てしまう。
　
自分の子育ての経験からしてもそうだけど、
大人が少しでも不安な態度や表情を見せたりすると
子供は、敏感にそれを感じ取って
心を震わせる、
たとえ外に対して、表現出来なくても。
あまりにも、傷つきやすい柔らかな心。
　
ましてや、
家庭内で、親同士が憎しみあったり、
それを子供の前で感情のままに吐き出したり、
離婚とか、暴力とか、
子供の受けた心の傷は、一生消える事は無い。
「だんだん悲しいのになれてくるんだ」としても
　
でも、そんな環境、今では珍しくも無いのか。
　
自分も、
そんな多感な子供だったはずだけど、
多くの大人は、いつのまにか心の傷を隠すことを覚えて、
全てを忘れてしまったかのように、
生きてる、
そして、子供達をまた傷つける。
夜中に、石鹸箱を握って分けもわからず泣いたりすることがあっても。
　
Sunnyで描く松本大洋による子供達の心は
大人にも心の深いところを呼び覚ませる。
でも、それは、暖かい。
泣いてしまう。